生葉を張る。アロエは家庭の救急薬として理想的な常備薬とはいえますが、残念ながら万能薬ではありません。


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 患部がやけどや打ち身などのように、広範囲にわたっているときは、アロエの葉のなかにゼリー状の部分をとりだして患部に張り、上からガーゼでおさえて包帯を巻いておきます。患部は熱をもつことが多いので、ゼリー状の部分が乾いたら、ガーゼの上からアロエ液をたらします。

 打ち身や捻挫には、アロエ湿布も、とても効果があります。よく洗ったとげのついたままのアロエを、おろし金ですりおろし、このおろし汁をガーゼや木綿などの布にのばしてしみ込ませ、患部に張りつけ、包帯を巻いておきます。

 また、おろし汁に小麦粉を加えてよく練って軟膏状にしてから、ガーゼや木綿などの布にのばして張るアロエ湿布の方法もあります。このときも乾いたら新しいものとすぐとりかえることが大切です。
 アロエ湿布は打ち身や捻挫だけでなく、肩こりにも相当な効き目を表します。

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【 ポイント 】
@生葉をよく洗い、熱湯消毒し、皮を取り除く。
Aゼリー状を患部に張り、ガーゼでおさえ、包帯を巻く。
Bおろし汁に小麦粉を加え、よく練って軟膏状にする。
Cガーゼや木綿にのばし、患部に張って湿布する。



◆◇◆ アロエの雑学豆知識 ◆◇◆

 アロエはユリ科に属する多年草で、アフリカの地中海沿岸が原産と言われています。アロエとはヘブライ語で”苦い”という意味で、その歴史は古く、紀元前から薬草として知られていました。
 アロエが薬草として使われていたという最も古い記録は、古代エジプトのミイラのひざのあいだに置かれていたパピルスです。これによるとアロエは、センナなどとならんで下剤として用いられ、また眼病にも使われた薬効のある貴重な植物としるされています。
 さらにアレキサンダー大王は、大遠征の際に負傷兵の治療にアロエを用いて効果をあげ、それをきっかけにアロエの栽培をはじめたとも言われています。
 いずれにしてもアロエが古代より薬草として使われていたことはたしかで、やがて紀元前1世紀には、ローマのディオスコリディスが『ギリシャ本草』のなかで、アロエの薬効を書きしるしています。それによると性器の病気、痔、黄疸、胃の洗浄作用、打撲、おでき、さらに目の洗浄にもなる万能薬であるとしています。
 その後、アロエの薬効はヨーロッパにも広く認められ、十二世紀にはドイツ薬局方にも収載されるようになりました。
 さて、日本にいつアロエが伝えられたのかについては、鎌倉時代とか室町時代とかいわれ、定かではありませんが、江戸時代には貝原益軒が『大和本草』のなかで、「その味苦く臭くして、気味ともにはなはだしく苦きゆえに虫を殺す」しるしています。
 当時、蘆薈(ろかい)と呼ばれたアロエは、その名から中国から伝えられたものだと言われています。中国では『開宝本草』にしるされているところから、八世紀ごろには、民間薬として普及していたと考えられます。
 日本に伝えられたアロエは、九州や伊豆、四国などの山野に自生し、地方によっては、”医者いらず”として重宝がられていました。しかし、アロエが薬用植物として広く栽培されるようになったのは戦後でした。
 現在では、各地、ことに暖地で観賞用として、また民間薬として栽培され、薬効が穏やかで副作用が少ないことから、多くの人々に愛用されています。


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